温泉浴は、週三回のリフト浴から始めた。リハビリテーションは順調に進むかに見えたが、右上下肢の疼痛やしびれが強く、肩から上腕にかけて、あるいは大腿部がしめっけられるようなこわばりを訴えるようになった。約三週間のリハビリテーションで、つかまれば歩行は可能となっていたので、温泉浴を有効に活用することにした。低温・高温交代歩行浴槽での歩行と、渦流・圧注付の低温浴槽での温泉浴を週六回おこなった。一般的に水治
温泉浴は、週三回のリフト浴から... の続きを読む
二代目ダコドヌー王は一六二五年、自らの邸宅に粘土の堅固な壁をめぐらせ、彼の後継者たちもそこに邸宅を建てた。以来、11代の王のもとで三〇〇年間、アボメイ王国はアフリカ西海岸最強の軍事国家として繁栄を謳歌。戦いで得た隣接する村の捕虜たちを奴隷としてポルトガル商人に売り、その代償として得た火器が王国を強化し、アボメイが臨むペナン湾一帯は、「奴隷海岸」とよばれるようになった。一八九四年、フランス軍が進駐。
管理や職員の強化も行われている... の続きを読む
マチュピチュの建造物を見ると、皇帝が儀礼を行ったとおぼしき施設が浮かび上がる。一つは遺跡で最も高い位置にある「インティワタナ」。太陽をつなぎとめる石のことである。この石の西側に人ひとりがようやく通れる小さな階段がある。パチャクティはここに立ち、夏至と冬至の太陽の位置を確かめ、暦を作ったと考えられる。カミソリの刃一枚も通らない緻密な石造建築、「太陽の神殿」も暦に関連した施設だ。二つの窓は、冬至と夏至
「インティワタナ」「太陽の神殿」など暦に関連する施... の続きを読む
公園内にあるオールド・フェイスフル間欠泉が一度に約三万リットルもの熱湯を高さ六〇メートルまで吹き出す光景は、一度見たら忘れられない。いまだに火山活動が活発で数多くの間欠泉があり、岩盤の割れ目から蒸気や熱湯が吹き出るこの公園は、アメリカ合衆国最大であり、世界で最初の国立公園でもある。その面積は約九〇〇〇平方キロメートル。標高二〇〇〇メートルを超える高原が中心にあり、その周りを囲むように四〇〇〇メート
環境汚染の危機から脱した世界初の国立公園... の続きを読む
初めて北海道を旅行したのは高校三年生の時だったが、青函連絡船から乗り継ぎ、函館本線に乗り換えてからの車窓で最も印象に残ったのが、大沼駅の手前、トンネルを抜けて突然左手に広がる小沼の風景である。進行方向には頂上が吹き飛んだ異形の山容をもつ火山・駒ヶ岳。大沼駅を過ぎ、大沼と小沼を結ぶ狭戸の水面を渡る鉄橋の右手は大沼で、小さな島が無数に浮かんでいるのは駒ヶ岳の「流れ山」である。寛永一七年(一六四〇)に発
道内へは函館から入りたい−駒ヶ岳と大沼の絶景... の続きを読む
両親70代、私たち夫婦40代、子供幼稚園で家族旅行に行くとなると、まず宿泊先、ホテルか旅館かペンションか・なとで悩みます。両親は旅館派で、できればお風呂場まで近くて階段が少なく、手すりがあればなおいいと言うし食事に関してはまず「たくさん食べられないので量はいらない」「郷土料理のように素朴な食事がよい」と言うし。夫は「せっかくだから、豪華な料理を食べよう!」と。娘のことを考えれば、大きなホテルでゲー
3世代家族旅行の悩みです... の続きを読む
東京・西新宿にある高層ビル群の一角。二〇〇四年にビルの半分くらいのスペースが「世界遺産プラザ」と銘打たれた旅の情報コーナーとなった。この「世界遺産ビル」の中で毎週のように開かれている「世界遺産講座」は、世界遺産を勉強したいという旅好きの人たちで、この日も盛況であった。いや、何もそこまで足を運ばずとも、毎日のように新聞の目立つところに掲載される海外旅行の広告を見ると、そのほぼすべてに、「南フランス世
「世界遺産」があふれるニッポン... の続きを読む
内戦によって荒廃した世界遺産として最も有名なのは、今でこそ大勢の日本人が訪れる大観光地となったカンボジアのアンコールの遺跡群であろうか。この遺跡群の中で、日本人に一番知られているのは、カンボジアの国旗の中心にも大きく描かれているアンコール・ワットであり、アンコールの遺跡=アンコール・ワットと思い込んでいる人も少なくないほど著名である。しかし、アンコール・ワットはこの巨大な遺跡群のほんの一部に過ぎな
復興と崩壊とアンコール遺跡群... の続きを読む
二〇〇四年、以前から審議されながら登録が延期されていた、かつてのザクセン王国の首都で、第二次大戦で連合国に徹底的に破壊された旧東ドイツのドレスデンが、町を貫くエルベ川沿いの文化的景観も取り入れて、「ドレスデン・エルベ渓谷」として登録されたのも、「少々無理をしたなあ」という印象は否めないのではあるが、同様の考え方が反映されたものと思われる。危機遺産は、単にその遺跡が物理的に危機に瀕しているかどうかと
危機遺産リスト以外の危機とは... の続きを読む
図上の距離を正確に測るには、地形図などでは紙の伸縮を考慮すると図に印刷されたスケールバーと呼ばれる物差しをディバイダーで取るのが最も正確であることは間違いないが、旅にディバイダーを持って行く変人はともかく、短い定規があればいい。しかしこれも面倒くさいので、私は自分の手を定規にしている。私の個人的なスケールであるが、左手でVサインを作ると、その開きがほぼ一〇センチなので、これを利用するのだ。たとえば
「マイ一〇センチ」を持ち歩こう... の続きを読む
「クリスタル・ハーモニー」に乗ったとき、超お金持ちふうカップルが、私の前にいて、私が英語がダメなことがわかると、翌日にはセカンドシッティングに逃げて行ってしまった。英語ができないと、そんな辛い思いをしなければいけない。そのあと私は、ポータブルDVDプレイヤー、MP3プレイヤー内蔵腕時計、クロサワのDVDなど、小物をディナーのたびに持ち込んで、他の乗客に見せ、話題作りをした。英語がダメな人は、それく
言葉を超えた交流を図ろう... の続きを読む
豊橋駅における名鉄線とJR在来線の乗り換えは、間に改札が一切入らない、いわゆるノータッチである(名鉄がJRの駅構内の一部を間借りしている恰好)。まあ、豊橋駅はともかく、A社の改札口でA社のきっぷを渡して出て、B社の出札口でBのきっぷを買い直しB社の改札口を入るというのが、一般的な乗換駅での段取りとなる。が、これが連絡乗車券ならば、A社の改札口に切符を見せて出て、B社の改札口をその切符を見せて入る、
運輸事業者間で交わされる協定... の続きを読む
連絡運輸では、その連絡運輸区間内にある全駅を発着駅とする連絡乗車券の発売を可能とするのが一般的だが、協定を結ぶ事業者間で規模に差がある場合や、連絡運輸を行う旅客の対象をある程度絞り込みたい場合などに、取り扱い駅の限定を行ったりもする。協定を結ぶ事業者間で規模に差がある場合の事例は、地方の中小私鉄対旧国鉄間での連絡運輸において顕著に見られた。私鉄側か全駅対象であるのに対し、国鉄側は連絡旅客が多いと推
連絡取り扱い駅の限定... の続きを読む
街は唐突すぎた。ドライバーの説明では、アンヘラスの歓楽街がフィールズだった。マニラ空港から、クーポンタクシーでこの街に直行するのは、クラーク国際空港からLCCに乗る人ではなかったのだ。フィリピン女性の太ももやおっぱいを触り、夜の女を見定めるためにやってくる男たちだったのだ。まず荷物を置かなくてはならなかった。近くにあった『BAR&HOTEL』の看板を掲げる店に入ってみた。なかにはビリヤード台が置か
韓国料理屋やハングルが多い... の続きを読む
ビジネスであるから、他のホテルよりも高い客室稼働率、客単価は求められていく。高い目標も掲げられるだろう。ホテルの中には好調にスタートするところもあれば、苦戦をするところも出てくるはずだ。しかし、ホテルの魅力が「人」にあるのであれば、良き指導者であるGMのもと、時間と努力によってビジネスが成功する可能性は、無限にあるといえる。その一翼を担うのが、スタッフ一人ひとりの努力と心からの歓迎の気持ちである。
ホテル戦争ではなく、挑戦である... の続きを読む
米国外では、ヒルトン以外に北欧、ヨーロッパで展開する「スカンディック」や、東京にも進出した「コンラッド」を運営する。日本におけるヒルトンの知名度の高さは、やはり同企業が日本で初めての外資系ホテルとして早い時期に進出したことが、大きな理由であろう。赤坂に「ヒルトン東京(現キャピタル東急ホテル)」が開業したのは、1963年。日本中を沸かせたビートルズ初来日の際に宿泊したホテルとして脚光を浴び、外交官、
日本人ホスピタリティ産業に大きな貢献... の続きを読む
スターウッドはまた、独自製品の開発にも積極的だ。中でも有名なのが、ウェスティンに導入された「ヘブンリーベッド」である。「雲の上で寝ているような寝心地」というところから名付けられたヘブンリーベッドは、人間工学をもとに1年をかけて同社が独自開発した。一つひとつ独立した900クッションコイルスプリングが配されたマットレスは体の動きにフィットし、寝返りをうってもその振動が隣で寝ている人間に伝わらないという
雲の上で寝ているような寝心地... の続きを読む
ビジネスホテルをかなりネガティブに捉えているのが、あの『新明解国語辞典』(三省堂)。通称「新解」さん。会社員などが出張でよく利用する、安直なホテル何と「新解」さんは、ビジネスホテルを「安直」と言い切っているのだ。安直な考え、安直な行動、「安直」とは非難する時に使う言葉だ。因みに同じ『新明解国語辞典』で「安直」を引くとこう書いてある。真剣に考えたり労力を費やしたりしたとは見られない様子。やはり「新解
「新解」さんの安直な見解... の続きを読む
カゼルタ宮殿という、18世紀にもっとも巨大な宮殿と言われた建物がイタリアのナポリにあります。1752年から建設が開始され1780年に完成しました。ヴェルサイユ宮殿と同じような性質や外観を持ちますが、政府機能も集約させているところが大きな違いでした。これはカゼルタ周辺に首都を移そうという大規模な計画によるもので、カゼルタ宮殿内部には大学や図書館、劇場なども作られました。理由として、ナポリから内陸に入
ナポリの海外旅行でぜひ見たい場所... の続きを読む
一番、よく行った家族旅行といえば、雪山です。スキーやスノーボード、冬のスポーツがメインのレジャーです。しかし私は、どちらかというと夏のスポーツの方を好み、足元が猛スピードで動くスポーツはそれほど上達しませんでした。ですので、雪山での最大の楽しみは、スキー場のレストランです。食事が楽しみ、でもありますが、それだけではないのです。雪山から帰る間際にレストランに行き、テイクアウトメニューをオーダーします
セットで思い出になっている家族旅行... の続きを読む
今ではブームの域を越えて、完全に定着した「韓流」である。書店には韓国人タレントが表紙を飾る雑誌が多数並び、レンタルビデオ店には韓国映画・ドラマコーナーもできた。一方わが家のリビングには、昨年までは私のお気に入り「世界の車窓から」のカレンダーが掛けられていたが、今年はその定位置を「冬ソナ」カレンダーに奪われてしまった。8月のカレンダーながら、なんと絵柄は雪景色だ。ずいぶん季節外れと思いきや、12ヵ月
完全に定着した「韓流」... の続きを読む
二階建て車両の前の階段を下りていくと、運転台のすぐ後ろには四人分の平屋の特等席がある。運転士も気を利かせてカーテンを下ろすような野暮なことはしないので、「電車でGO!」の気分を満喫できる。羨ましい席だが、座っている男性二人はそんなことには関心がないのか、新聞ばかり読んでいる。もったいないことだ。幸い左右の座席の間にスペースがあったので、そこに立って前を見ることができた。瀬戸大橋の構造がよくわかるが
瀬戸大橋を渡る... の続きを読む
文化は、第2象限や第3象限に住む人々からすれば、不便以外の何物でもないだろう。何時に着くかわからないバスにいったん乗ってしまえば、もう降りることはできず、運悪く渋滞に巻き込まれれば、ひたすら我慢するしかないからだ。だが見方を変えれば、こんな楽な交通手段はないともいえる。定員制なので、必ず座れる。ラッシュとは一切無縁である。しかも、補助席でない限り、リクライニングだから安眠にも都合がいい。たとえ二時
バスより鉄道の方が便利か?... の続きを読む
東急は、できればダイヤ改正の実態をひた隠しにしておきたかったのではないか。実際、十九日に乗った電車の行き先や車体を見て仰天した東急の利用客はかなりいたと思われる。これと全く対照的だったのが、東武の各駅だった。「半蔵門線乗入れ開始大手町、渋谷まで直通」(北千住)、「都心へ乗り換えなし新ルートが誕生」(越谷)、「皆様の南栗橋駅から始発で渋谷へ一直線」(南栗橋)といった横断幕が、各駅とも随所に大きく張ら
ダイヤ改正の実態をひた隠しにしておきたかった... の続きを読む
冷水浴により次の生理作用が起こる。●胃液の分泌はたかまり、胃腸の運動が活発になる。●筋肉、肝臓の代謝機能が活発となり、疲労は除かれ、筋力はたかまり皮膚に張りがでてきて、呼吸量が増加し、血圧が上昇する。●そして、全身的には興奮作用がたかまり、元気が回復する。心理的に緊張する。血管が収縮して、その後二次的に拡張して血流が再び増加してくるので、血管の鍛練になる。冷水浴は急激に行うのではなく、当初体温に近
冷水浴による生理作用... の続きを読む
国内旅行の醍醐味といえば、やはりB級グルメだと思います。今までで一番印象に残っているB級グルメは、静岡おでんです。2か所行きましたが、駅から近い、看板が派手に出てるところよりも、静岡の友人に連れて行ってもらった一見駄菓子屋さんのような、50いかにも近所の子供たちがたまり場にしてそうな感じのおでん屋さんがとてもおいしかったです。おでんのメニューはすべて50円から80円程度。黒い汁の中にあるおでんを、
国内旅行で楽しむB級グルメ... の続きを読む
僕が私鉄に注目するのは、ここ数年、私鉄業界をめぐる状況が大きく変りつつあるからである。たとえば西武鉄道はカリスマ的経営者が失脚し、グループ内で大規模な再編が行なわれた(2005〜2006年)。また、長年ライバル関係にあった阪急電鉄と阪神電気鉄道は経営統合をはかっている(2006年)。これと前後して、2004年には帝都高速度交通営団(営団地下鉄)が民営化され東京地下鉄(愛称は東京メトロ)となり、大手
私鉄に注目する... の続きを読む
転倒もほとんどしませんでした。九州の海沿いの三桁国道で、ブラインドコーナーを抜けた路上一面に砂が出ていて転んだこと、そして北海道のトンネル内で氷にのって転倒したことがありますが、不可抗力です。大事には至りませんでした。とにかく燃費もいいし、とりわけ速くはないけれど、車にあおられてイライラすることがない程度の速さはありました。交通の流れをリードするのはたやすいことでしたから、過不足ないというわけです
大事なのはデザインよりも信頼性... の続きを読む
「間もなくリオーデージャネイローガレオン国際空港に着陸します」成田空港を離陸し、狭い座席に縛りつけられること実に23時間余。我慢の限界もとうに越え「もう降ろしてくれ」と絶叫したくなったころ、待望のアナウンスが流れた。エコノミークラス症候群と時差ボケとによって疲れきってはいたが、飛行機の小さな窓に飛び込んできたリオの景観に思わず目を見張る。複雑に入り組んだ海岸線、背後には雲を突く岩峰が迫り、その間の
キリスト像が立つコルコバード... の続きを読む
食材を満哉した手押し車と共に、食堂車クルーの一団が姿を現し、別の方向からは、アタッシェケース風の乗務員カバンと無線機を手にぶらさげ、さらに大きなショルダーバッグを肩より下げた車掌も長場、ほどなく、「業務連絡、トーサンバン、回送―列車接近」とのマイクの声がホームに響きわたり、「おまたせいたしました。13番線に札幌ゆきの寝台特急、北斗星号が入ってまいります」と、旅客への案内放送が後に続いた。ご案内の1
旅を彩る重要な演出... の続きを読む
高尾を過ぎて、山岳地帯の真っ只中を快走する「なごみ」車内では、乗車記念のグッズを係員が配り始めた。特製のゴルフマーカー、ネクタイピン、絵葉書などのうちから一品選べるという。ゴルフはしないので、他の中で一番高価なネクタイピンをいただいた。わざとらしく車両の形をしたような安っぽいネクタイピンではなく、なごみの車両のカラーに金のストライプが三本入った洒落たものだ。ケースには、E655系乗車記念の文字が入
なごみの記念グッズ、ネクタイピン... の続きを読む
サウスウエスト航空、イージージェット、エアベルリン、ライオンエア、ジェットブルー、エアアジアの6社である。どこも格安エアライン大手だ。欧米では既存航空会社と肩を並べて運航している航空会社である。このレベルの格安エアラインには創業から現在まで墜落事故がないのだ。アジアでは、2001年に運航を開始したエアアジアに事故がないことに胸をなでおろす読者がいるかもしれない。飛行機の安全性を測るひとつの基準は機
目安は機材の更新状態... の続きを読む